ブログには、日記や旅行記、趣味の記録、写真、レビュー、地域情報など、書いた本人にとっても読者にとっても価値のある情報が蓄積されていきます。しかし、ブログサービス上に公開している記事が永久に残るとは限りません。代表的な出来事の一つがYahoo!ブログのサービス終了です。長年利用しているブログほど、サービス終了や仕様変更に備えて自分のデータを自分でも保存しておくことが重要になります。
この記事では、Yahoo!ブログ終了から分かる個人の発信記録を保存する重要性と、現在ブログを書いている人が実践できるバックアップ方法について解説します。
Yahoo!ブログの終了が示した「無料ブログは永久ではない」という事実
Yahoo!ブログは長期間提供されていたブログサービスでしたが、2019年12月15日にサービスを終了しました。サービス終了に伴い、Yahoo! JAPANは他社ブログへの移行ツールを提供するなど、利用者に移行を案内していました。
ここで重要なのは、Yahoo!ブログに限らず、運営会社が提供するブログサービスには終了する可能性があるという点です。人気のあるサービスであっても、事業方針や利用状況、システム維持などさまざまな事情によって提供が終了する可能性はあります。
サービス上にしか記事や画像を保存していなければ、終了時に移行やバックアップをしないことで長年の記録を失うおそれがあります。そのため、ブログを単なる公開場所としてだけでなく、大切なデータを預けている場所として考えることが必要です。
個人ブログは時間が経つほど「記録」としての価値が高くなる
ブログの記事は、公開した直後には単なる日記のように感じられることがあります。しかし10年、20年と時間が経過すると、当時の生活、街並み、商品、文化、趣味などを知ることのできる記録になります。
例えば、2005年に個人が書いた旅行記に当時の駅前や商店街の写真が掲載されていたとします。その建物が後に取り壊された場合、そのブログ写真は当時の街を確認できる貴重な記録になることがあります。本人にとっても、家族旅行や子どもの成長などを振り返るアルバムのような役割を持つでしょう。
さらに、製品の修理記録、古いパソコンの設定方法、地域のお祭り、閉店した店舗の記録などは、年月が経過してから検索する人に役立つことがあります。個人ブログの価値はアクセス数だけでは判断できず、長期間残ること自体に意味が生まれる場合があります。
ブログサービスに保存しているだけではバックアップにならない
記事がインターネット上に公開されていると、それだけで保存されているように感じます。しかし、運営会社のサーバーにしかデータが存在しない状態では、自分で管理できるバックアップとはいえません。
サービス終了以外にも、アカウントへのログイン不能、誤操作による記事削除、規約変更、システム障害などによってデータへアクセスできなくなる可能性があります。そのため、重要な記事についてはサービスとは別の場所にもコピーを残しておく方法が安心です。
特に注意したいのが写真や動画です。記事本文を保存していても、画像ファイルを別途保存していなければ、移行後に画像だけ表示されなくなることがあります。ブログを保存するときは文章と画像をセットで管理することを意識するとよいでしょう。
個人ブログを長期間残すための具体的な保存方法
現在ブログを運営している場合は、一つの方法だけに頼らず、複数の保存先を組み合わせるのがおすすめです。代表的な方法は次のとおりです。
- ブログサービスのエクスポート機能を利用する
- WordPressならデータベースと画像ファイルをバックアップする
- 投稿に使用した写真の元データをパソコンなどに残す
- 外付けSSD・HDDなどにもコピーする
- 信頼できるクラウドストレージにも複製する
例えばWordPressの場合、記事本文などが保存されるデータベースだけをバックアップしても、アップロードした画像が完全に復元できるとは限りません。逆に画像フォルダーだけ保存しても記事本文は復元できません。データベースとWordPressのファイルを両方保存することが基本になります。
無料ブログを利用している場合も、管理画面にエクスポートやバックアップ機能が用意されているか確認しておきましょう。機能や保存できるデータの範囲はサービスによって異なるため、利用中のサービスの公式ヘルプを確認することが大切です。
「3-2-1ルール」を意識するとデータ消失に強くなる
大切なブログを長期間保存するなら、バックアップの考え方として知られている「3-2-1ルール」も参考になります。これは、おおまかにデータを3つ持ち、2種類の異なる媒体に保存し、そのうち1つを別の場所に置くという考え方です。
例えば、パソコン内にブログのバックアップを保存し、外付けストレージにもコピーし、さらにクラウドストレージにも保存する方法があります。パソコンが故障しても外付けストレージが残り、災害などで自宅の機器を同時に失った場合にもクラウド側のデータが残る可能性があります。
バックアップは一度作れば終わりではありません。ブログを継続的に更新するなら、月1回など自分で決めた周期で新しいバックアップを作成すると、万一の場合に失う記事を少なくできます。
ブログを移転するときはURL・画像・コメントにも注意する
サービス終了などをきっかけに別のブログへ移転するときは、記事本文だけでなく画像、投稿日、カテゴリー、コメントなど、何を移行できるのか確認する必要があります。サービスごとにエクスポートできる情報が異なるためです。
また、長期間運営しているブログには、検索エンジンや他サイトから記事へのリンクが存在する場合があります。独自ドメインを使用していないブログでは、サービス終了によって従来のURLそのものが利用できなくなるケースもあります。
将来的な移転の自由度を重視する場合には、独自ドメインとWordPressなどを組み合わせる方法も選択肢になります。ただし、WordPressなら自動的に永久保存されるわけではありません。サーバー契約、ドメイン更新、WordPress本体やプラグインの管理、バックアップなどを自分で行う必要があります。
公開用データと保存用データを分けて考える
長期保存を考えるうえでは、「インターネットで公開すること」と「自分の手元に保存すること」を分けて考えると分かりやすくなります。ブログサービスやレンタルサーバーは公開するための場所であり、唯一の保管場所にしないことがポイントです。
例えば、ブログに掲載した写真について、元画像を年月別のフォルダーに保存しておけば、将来ブログサービスが変わっても写真そのものは残せます。記事本文についてもエクスポートデータに加え、特に大切な記事をPDFなど別形式で保存しておく方法があります。
保存形式を複数にしておくことにも意味があります。特定のブログシステム専用のデータだけでは、数十年後に簡単に開けなくなる可能性があるためです。文章や写真など重要なコンテンツについては、一般的に利用されている形式でも保存しておくと安心です。
まとめ:個人の発信記録は「サービスとは別の場所」にも残しておこう
Yahoo!ブログの終了は、長期間続いてきたオンラインサービスであっても永続するとは限らないことを改めて示した事例といえます。そして個人が何年も書き続けたブログは、本人の思い出だけでなく、当時の社会や地域、製品、文化を残す記録になることもあります。
ブログを長く残したい場合は、運営サービスだけにデータを預けず、自分でも定期的にバックアップを保存することが重要です。記事本文だけでなく、写真や動画、コメントなど必要なデータについても保存対象になっているか確認しましょう。
「今使っているサービスがなくなったとしても、自分の記録は手元に残る状態」を作っておけば、サービス終了や移転が発生したときにも対応しやすくなります。長年積み重ねるブログだからこそ、公開することと同じくらい「残すこと」を意識して管理する価値があります。


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