Yahoo!ブログにバックアップ機能は以前からあった?サービス終了時の移行ツールとの違いを整理

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2019年12月15日にサービスを終了したYahoo!ブログについて、「以前から自分のブログを丸ごとバックアップできたのか」「サービス終了が決まってから初めてデータを持ち出せるようになったのか」は、当時の利用者にとって分かりにくいポイントです。

結論から整理すると、一般的なブログサービスにあるMT形式などのファイルをユーザー自身がダウンロードする常設のエクスポート・バックアップ機能と、Yahoo!ブログ終了時に提供された公式の「ブログ移行ツール」は別物として考える必要があります。Yahoo!ブログでは、少なくともサービス終了前から誰でも自由にブログ全体を汎用バックアップファイルとして書き出せる機能が充実していた、とは言いにくいサービスでした。

一方、2019年にサービス終了が決定すると、Yahoo! JAPANは他社ブログサービスへ記事などを移すための専用移行ツールを用意しました。ただし、これはPCへ完全なバックアップファイルを保存する一般的な「エクスポート機能」と同じではありません。本記事では、この違いを当時の経緯とともに整理します。

Yahoo!ブログは2019年にサービス終了が発表された

Yahoo!ブログは2005年1月に始まり、長年利用されてきたブログサービスでした。しかしYahoo! JAPANは2019年2月、サービスを継続することが難しいと判断し、同年12月15日にYahoo!ブログを終了することを発表しました。

サービス終了に伴い、利用者がそれまで投稿してきた記事を失わないための措置として、他社ブログへコンテンツを移行するための公式ツールが案内されました。当初は2019年5月9日から提供される予定でしたが、開発・検証に時間が必要となったため延期され、その後6月4日から提供されました。

当時の経緯についてはITmedia NEWSでも、Yahoo!ブログ終了に伴って「Yahoo!ブログのコンテンツを他社ブログに移行するためのツール」が提供されたと報じられています。[参照:ITmedia NEWS「Yahoo!ブログ移行ツール、6月4日から提供」]

「バックアップ機能」と「移行ツール」は同じものではない

Yahoo!ブログの歴史を調べる際に最も注意したいのが、「バックアップ」と「移行」を同じ意味で扱わないことです。

一般的なブログのバックアップ・エクスポート機能とは、記事、タイトル、投稿日、コメントなどのデータをMT(Movable Type)形式やXMLなどのファイルとして書き出し、そのファイルをユーザー自身のPCなどへ保存できる仕組みを指すことがあります。保存したファイルが手元に残るため、元のブログサービスとは独立したバックアップとして利用できます。

一方、Yahoo!ブログ終了時に用意されたものは、主としてYahoo!ブログから対応する他社ブログサービスへコンテンツを移すための「移行ツール」でした。つまり「自分のPCへYahoo!ブログ全体のバックアップファイルをダウンロードして保管する」という仕組みとは目的が異なります。

Yahoo!ブログには以前から汎用的な一括エクスポート機能があったのか

Yahoo!ブログの通常運営期について確認すると、他の一部ブログサービスで提供されていたような、管理画面からブログの記事データを汎用形式で一括エクスポートし、ローカルへ保存する機能が標準的に用意されていたサービスとは事情が異なります。

そのため、「Yahoo!ブログには昔から公式の完全バックアップ機能があり、2019年以前でも自由に全データをダウンロードできた」と理解するのは適切ではありません。

Yahoo!ブログ終了時に注目されたのも、この事情があったからです。長期間投稿してきた記事を残したい利用者にとって、サービス終了に伴って提供された公式移行手段は非常に重要なものでした。

他のブログサービスの「バックアップ」と比較すると違いが分かりやすい

例えば現在のライブドアブログには、記事などをMT(Movable Type)形式で書き出すエクスポート機能があります。公式ヘルプでは記事・コメント・トラックバックのデータを書き出せると説明されています。画像は別途保存が必要です。[参照:ライブドアブログ「バックアップ(エクスポート)について」]

このタイプの機能であれば、ブログを閉鎖する予定がなくても、利用者が任意のタイミングでデータを書き出してPCへ保管できます。例えば毎年1回エクスポートファイルを作成し、外付けSSDにもコピーしておく、といった自主的なバックアップができます。

Yahoo!ブログについて「バックアップ機能はあったのか」を考える場合には、このような平常時にユーザーが自由に使えるデータ書き出し機能と、2019年のサービス終了に伴う他社サービスへの移行ツールを分けて考えることが大切です。

2019年の移行ツールはサービス終了が決まった後に提供された

Yahoo!ブログのサービス終了が発表されたのは2019年2月です。そして終了に伴う移行ツールは、その後に準備されました。

当初の計画では2019年5月9日から提供される予定でしたが、開発と検証に時間が必要になったとして延期されました。ITmedia NEWSは2019年5月8日、この延期についてYahoo!ブログ終了までのロードマップとともに報じています。[参照:ITmedia NEWS「Yahoo!ブログ移行ツール、提供を延期」]

その後、移行ツールは2019年6月4日から提供されました。したがって、サービス終了に対応するための公式移行ツールについては、終了決定後に提供されたものと整理できます。

Yahoo! JAPAN自身も「他社ブログへの移行ツール」と位置付けていた

Yahoo! JAPANを運営する企業側の資料を確認しても、Yahoo!ブログ終了時に提供された仕組みは「バックアップツール」ではなく「他社ブログへの移行ツール」という位置付けで説明されています。

Yahoo! JAPANが2019年11月に公表したサービス終了に関する資料では、Yahoo!ブログについて「2019年12月15日終了予定」としたうえで、代替サービス・機能として、終了まで他社ブログへの移行ツールを提供している旨が記載されています。[参照:Yahoo! JAPAN「サービス終了に関する資料」]

この表現からも、終了時に提供された公式機能の主目的が「ユーザーのPCへ完全なバックアップを作成すること」ではなく、「Yahoo!ブログのコンテンツを他社ブログへ移すこと」だったと理解できます。

なぜ「バックアップ機能があった」と記憶している人もいるのか

サービス終了から時間が経つと、「Yahoo!ブログには最後にバックアップ機能があった」という記憶と「他社ブログへの移行機能があった」という記憶が混ざることがあります。

実際、移行ツールも広い意味ではブログを失わないためのデータ保全手段です。そのため日常会話では「終了前にバックアップできた」「最後にデータを保存できた」と表現されることがあります。しかし機能の仕組みとしては、ローカルへ汎用ファイルを保存するバックアップと他社サービスへの直接移行は区別したほうが正確です。

過去のQ&Aサイトや個人ブログを資料として読む場合も、「バックアップ」という単語だけでは何を意味しているのか分かりません。「ファイルをPCへダウンロードした」のか、「別のブログへ引っ越した」のかまで確認することが重要です。

移行先として用意されたブログサービス

Yahoo!ブログ終了時の公式移行ツールでは、対応する他社ブログサービスへの移行が案内されました。サービス終了の発表後、利用者は移行先を選び、所定の手続きによって記事などを移すことになりました。

ここで重要なのは、移行先によって対応状況や移せるデータに違いがあり得たことです。ブログの記事本文だけでなく、画像、コメント、トラックバック、カテゴリ、公開日時、URLなど、ブログを構成する要素は多岐にわたります。

「ブログが移行できる」という表現があっても、元サービスのデータや機能が100%同じ状態で再現されるとは限りません。これはYahoo!ブログに限らず、異なるブログシステム間を移行するときの一般的な注意点です。

「移行できる」と「バックアップできる」では安全性も違う

例えばAというブログサービスからBというブログサービスへ直接移行した場合、Bで記事が公開されれば一見するとデータは保全できています。しかしBも将来サービスを終了する可能性はゼロではありません。

一方、記事データを標準的な形式でPCへエクスポートできれば、ブログサービスとは別に自分自身でコピーを保管できます。PC、外付けストレージ、クラウドストレージなど複数の場所へコピーすることも可能です。

このため長期間残したいブログでは、「別サービスへ移行したから安心」と考えるだけではなく、自分自身が管理できるバックアップを持つことが理想的です。

Yahoo!ブログ終了後に「公式ツールでバックアップ」はできない

Yahoo!ブログは2019年12月15日にサービスを終了しています。終了時に提供されていた移行ツールも恒久的なバックアップサービスとして残されたものではありません。

そのため、現在になって「昔のYahoo!ブログへログインして公式移行ツールからデータを取り出す」という方法を利用することはできません。

当時移行しなかったブログについては、手元に保存していた画像や文章、移行済みブログ、検索エンジンのキャッシュとして過去に保存した資料、Internet ArchiveのWayback Machineなど、別の場所に残った情報を探すことになります。ただし外部アーカイブにすべての記事や画像が保存されている保証はありません。

Wayback Machineは公式バックアップの代わりにはならない

Internet ArchiveのWayback Machineには、過去に公開されていたWebページの一部が保存されている場合があります。そのためYahoo!ブログの旧URLが分かっていれば、過去の記事を閲覧できる可能性があります。

しかしWayback MachineはYahoo!ブログ利用者自身のために提供されていたバックアップ機能ではありません。また、サイト内の全URL、全画像、コメントなどが完全に保存されているとは限りません。

したがって「Wayback Machineに残っているからバックアップ済み」と考えるのは危険です。見つかった重要な文章や自分が権利を持つ画像などは、利用規約や権利関係に注意しながら自分で整理して保存する必要があります。

Yahoo!ブログのデータ保存を時系列で整理

時期 状況 ポイント
通常運営期 Yahoo!ブログを通常提供 一般的なMT形式などでブログ全体を自由に書き出す常設バックアップ機能が充実していたサービスとは言いにくい
2019年2月 サービス終了を発表 2019年12月15日の終了を告知
2019年5月 移行ツール提供予定を延期 開発・検証に時間が必要として延期
2019年6月4日 他社ブログへの移行ツール提供 サービス終了に伴うコンテンツ移行手段
2019年12月15日 Yahoo!ブログ終了 通常版サービス終了

この時系列を見ると、「終了時に提供された公式移行ツール」がサービス終了決定後の措置だったことが分かります。

過去のYahoo!ブログを調べるときは「バックアップ」という言葉だけで判断しない

Yahoo!ブログに関する古い情報を検索すると、「バックアップ」「保存」「引っ越し」「移行」「エクスポート」といった言葉が混在しています。これらは似ていますが、技術的には意味が異なります。

例えば「Yahoo!ブログをFC2ブログへバックアップした」という個人の記事があったとしても、実際には公式または外部の移行機能を利用してFC2側へ記事をコピーしたことを「バックアップ」と表現している可能性があります。

歴史的な仕様を確認する場合は、個人の表現だけでなく、Yahoo! JAPAN側の告知や当時の報道で「何という機能名だったのか」「どこへデータを出力したのか」を確認すると誤解を防げます。

現在のブログ運営では定期的にエクスポートしておくのがおすすめ

Yahoo!ブログの終了は、無料ブログサービスへ長期間コンテンツを預ける場合のリスクを考えるうえでも参考になります。大手企業が運営するサービスであっても、将来にわたって永続するとは限りません。

現在利用しているブログにエクスポート機能があるなら、サービス終了の発表を待たず、定期的にデータを保存しておくのがおすすめです。記事本文だけでなく、画像ファイルも別途バックアップが必要か確認しましょう。

WordPressのようなCMSでも、記事データだけを保存すれば十分とは限りません。画像などのメディアファイル、データベース、テーマ、必要な設定など、復元に必要なものを把握しておくことが大切です。

バックアップでは「復元できるか」まで確認する

バックアップファイルを作成しただけで安心するのではなく、そのファイルが何を含んでいるのか確認することも重要です。サービスによっては記事本文はエクスポートできても画像そのものは含まれず、元画像へのURLだけが記録されることがあります。

元サービスが終了すると画像URLも消える場合、そのバックアップだけでは記事を完全に復元できません。実際、現在のライブドアブログの公式ヘルプでも、MT形式で記事・コメント・トラックバックを書き出せる一方、画像データは書き出し対象にならず個別にバックアップが必要と説明されています。[参照:ライブドアブログ「バックアップ(エクスポート)について」]

ブログを長期保存するなら「記事のエクスポート」「画像の保存」「復元方法の確認」をセットで考えるのが安全です。

まとめ:Yahoo!ブログ終了時の公式機能は「従来からの完全バックアップ」ではなく終了に伴う移行ツールと考えるのが正確

Yahoo!ブログのバックアップについては、サービス終了以前から、利用者がいつでもブログ全体を汎用ファイルとしてPCへ書き出せる充実した公式バックアップ機能が存在し、2019年にもそれをそのまま使った、という理解は適切ではありません。

2019年2月にYahoo!ブログのサービス終了が発表され、その後、利用者のコンテンツを他社ブログへ移すための公式移行ツールが準備されました。当初予定から延期されたのち、2019年6月4日から提供されています。[参照:ITmedia NEWS「Yahoo!ブログ移行ツール、6月4日から提供」]

Yahoo! JAPAN側の資料でも、Yahoo!ブログ終了時の代替手段は「他社ブログへの移行ツール」と表現されています。[参照:Yahoo! JAPAN「サービス終了に関する資料」]

したがって、「Yahoo!ブログには終了が決まる前から一般的な意味での公式一括バックアップ機能があったのか」という問いと、「サービス終了後にデータを残す公式手段が用意されたのか」という問いは分ける必要があります。後者については明確にサービス終了決定後、他社ブログへコンテンツを移行するための公式ツールが提供されたと確認できます。

現在ブログを運営している場合にも、この事例は重要な教訓になります。サービス終了時の移行ツールだけに頼るのではなく、記事と画像を自分でも定期的に保存し、可能であればサービスから独立した形でバックアップを持っておくことが、長年蓄積したコンテンツを守る確実な方法です。

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